今回紹介するのは、記憶に関する脳科学ニュースです。
配信元はこちら
http://www.gizmodo.jp/2012/04/mit_6.html
以下引用
最初に研究チームは、実験用マウスが未知の環境に入れられたときにだけ活性化する海馬の細胞を特定する実験を行いました。次に、その細胞の遺伝子と、光をあてると活性化するたんぱく質を生成する遺伝子を結合させました。こうすることで、新記憶の形成を担う神経細胞が活性化したときに光るようになります。
次に研究チームは、あるマウスの集団を未知の環境に入れてみました。そのうちあるエリアは「立入禁止」としていて、そこに入ると弱い電気ショックが与えられ、マウスが入ってはいけないことを学習するようになっていました。マウスはすぐに、海馬の該当部分を活性化しながら、立入禁止エリアを学習して避けるようになりました。
さらにそのマウスをまったく別の環境において、前の環境で学習中に活性化されていた神経細胞に光をあてると、電気ショックを受けたときと同じようにすくんだ姿勢をとったのです。つまり、その神経細胞に収まっていた記憶が光で呼び起こされたと考えられます。
このニュースはかなり興味深いです。
「光をあてると活性化するたんぱく質」というのは、おそらく蛍光たんぱく質のことでしょう。
この研究成果が本当であれば、ものすごい大発見だと思います。 記憶の情報が神経細胞に保存されているというのは大方の研究者がそう思っていたでしょうが、それを実験で証明したというのはすごいですね。
私は蛍光たんぱく質などの生化学的な実験に詳しくないのですが、こういったニュースを聞くといろいろ勉強したくなります。
神経細胞でどのように記憶が保存されているのかという詳細までわかるようになれば、将来的には記憶を消したり作ったりすることも可能になるのでしょう。
嫌な記憶を消せるようになればトラウマなどの精神的な病気を治すことができそうですし、リアルタイムで現在(または1秒前などの直前)の記憶を作れるようになれば人生の楽しみ方が広がると思います。 それは“水槽の脳”になってしまうかもしれませんね。
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