HOME >脳科学コラム&ニュース >東日本大震災の被災者の脳機能が低下【脳科学】

記憶は神経細胞に存在する【MIT】

東日本大震災の被災者の脳機能に低下が見られるというニュースがありました。
配信元は以下のページです(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/science/news/20120403ddm016040018000c.html

以下引用

津波で大きな被害を受けた岩手県山田町と大槌町では、うつの可能性がある人の割合が、被害のなかった町の2倍以上だった。

恐怖や悲しみなど感情は扁桃体(へんとうたい)、記憶は海馬がつかさどっている。 通常の不安なら、思考をつかさどる前頭葉が扁桃体と海馬を制御して必要以上に不眠や緊張感は持続しない。 だが、生命の危機を体感したり目撃したりして強い衝撃を受けると前頭葉がうまく処理できず、 神経でつながった扁桃体と海馬の間で感情と記憶が行き場を失い、とどまり続けてしまうと考えられている。 そのため緊張状態が持続し、テレビの情報や会話など、ちょっとしたきっかけで不安を感じやすくなってしまう。

要は「非常に大きなストレスを受けたことで脳機能が低下し、うつ状態になっている」ということなので、当たり前といえば当たり前なんです。

あれだけの大災害を目の当たりにして、みんな元気であるほうがほかしいですからね。しかし、この記事の説明はわかりやすいですね。 普通なら「うつだ」「ショッキングな出来事があったからだ」で済ませてしまうところを、脳機能学的に詳しく説明しています。

人間の精神や心といったものは、結局は“脳”という物理的な現象なので、気の持ちようどうこうではないことがわかるでしょう。


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