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周波数解析

脳波の解析法の一つに、周波数解析があります。 これは、時系列のデータを離散フーリエ変換して、その周波数の特性を見る方法です。 例えば、人は安静にしているとアルファ波(8〜13Hz)の脳波が増大します。 逆に、何かに集中していると、アルファ波は減少し、ベータ波(13〜Hz)などの周波数の高い脳波が増大することが知られています。


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また、ある時間窓で離散フーリエ変換をして、その時間窓をずらしていく解析法は時間周波数解析と呼ばれます。 この解析法により、時間の情報を保持したまま周波数の特性を知ることができます。 といっても、完全に時間の情報を保持しているわけではありません。 各種フーリエ変換をしている限り、少なからず時間の情報は失われます。 そのあたりのことに関しては、フーリエ変換についての専門のサイト を参照してください。

周波数解析
周波数解析(左:時系列波形 右:周波数スペクトル)

加算平均法

加算平均法は脳波の解析手法として最もポピュラーです。 この手法は、誘発脳波や事象関連電位といった振幅の小さな脳波を見るために行われる手法です。 複数トライアルの脳波を刺激提示時刻(トリガ時刻)に揃えて加算平均します。 すると刺激に同期した成分である誘発脳波や事象関連電位のみが現れます。 刺激に同期しない成分である自発脳波や他の雑音は加算平均することで小さくなってしまいます。 誘発脳波や事象関連電位を見る手法としてかかせない手法です。

加算平均法
加算平均法の概略図

その他の解析法

上記2つの解析方法以外にも、多数の解析方法が存在します。 その中でも盛んに行われているのは、主成分分析と独立成分分析でしょうか。 前者は複数の変数間の相関を少数の変数を合成して説明する手法であり、 後者は信号を複数の加法的な成分に分離するための計算手法です。


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