脳波(Electroencephalogram:EEG)とは、脳内で発生する電気活動を頭皮上の電極で記録する方法のことです。 ん?なんのこと?って感じでしょうか?分かりやすく解説します。
人間の脳が電気活動をしているというのはご存じでしょうか? 実は、人間の脳内では常に超微弱な電流が流れているんです。 それも一つや二つではありません。
脳内のあらゆる領野で、無数の電流がさまざまな方向に絶えず発生しているのです。それらの電流は周りに電位を作ります。 そして、頭皮上におけるその電位(合算されたもの)を電極を使って記録します。 これが脳波です。
ちなみに、その電流が作る電位ではなく、磁場を記録したものが脳磁図(MEG)です。 したがって、脳波も脳磁図も本質的には同じものを記録していることになります。
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脳波には自発脳波と誘発脳波の2種類が存在します。 自発脳波は、何もしなくても、生きているだけで常に生じている脳波のことです。 特に、安静にしていると、アルファ波と呼ばれる10Hz程度の脳波が生じます。
誘発脳波は、何らか外部刺激に対して発生する脳波のことです。 音を聞いたときに発生するのが聴覚誘発電位、光を見たときに発生するのが視覚誘発電位、 何かに触れたときに発生するのが体性感覚誘発電位です。
そして、自発脳波に対して誘発脳波はたいへん小さい脳波であることが知られており、それは、約10分の1程度です。
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脳は、気分が変わったり、病気になったり、外部からの刺激を受けたり、 何かを考えたり・・・といったことで変化をします。 つまり、脳波を調べれば、その人が病気なのか健康なのか?どんなことを考えているのか?どんな外部刺激を受けたのか?といったことがわかるのです。 したがって、脳波は、脳を知るための指標の一つといってよいでしょう。